令和2年度の定期総会を経て会長に就任いたしました。先輩方がこれまで築き上げてきた群馬県助産師会は今年設立65年を迎えました。この節目に会長に就任したのも何かのご縁を感じております。前会長の鈴木先生は26年間の長きにわたり本会の組織強化と事業拡大そして公益法人への移行に尽力してくださいました。後任としての重責を引き受け、微力ながら力を尽くしたいと思っております。
新執行部を中心に会員と一丸となり公益目的事業や課題に取り組むことで、地域に根差した群馬県助産師会にしていきたいと考えております。今年度は新たに保健指導型の助産師会立助産所を開設できることとなりました。開設も間近となり、会立助産所を有効に活用していくために準備をしております。未だ新型コロナウイルス感染拡大で先が見通せない中、周産期医療や行政の母子保健事業においても制約を余儀なくされる状況があります。この助産所が、妊産婦さんや子育て中のご家族のお気持ちに寄り添える空間、そして産後の心身を癒やせる場所になればと思っております。地域の母子保健事業にも従来以上の助産師の専門性を発揮し、群馬の母と子を笑顔にできるよう取り組んでまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
公益社団法人群馬県助産師会 会長 眞下由利子
今からさかのぼること100年前には助産師は産婆と呼ばれていた時代が有りました。常に母と子の幸せを願いながら戦前・戦中・戦後と激動の中を、駆け抜けてまいりました。いのちに寄り添い、その叡智と確かな技術、献身的な働きに救われた人々ははかり知れないといわれています。そうした、大先輩たちの専門職業人としての在り様は、世代を超え今の私たちに脈々と引き継がれています。時代の流れと共に、社会も大きな変貌を遂げ、いまや世界で類を見ないほどの少子・高齢化を迎えています。母と子を取り巻く社会環境も変化し、育児不安や家族の機能不全とされる虐待等新たな課題も生じてきました。助産師の多くは病院や診療所に勤務していますが、市町村の母子保健事業や開業して地域で活動している助産師もいます。本会の前身母体は地域で活動していた産婆会です。
1955年 (昭和30年10月5日) |
民法法人として認可され「社団法人 群馬県助産婦会」設立 前橋市に事務所を置く |
1970年代~ 時代の流れで法人としての活動が徐々に低迷し休眠状態となる 法人解散決議にて解散寸前の組織消滅危機に直面する |
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1994年 |
新体制のもと役員変更を法務局に登記し再建 事務所を前橋市から太田市に移転 |
1997年 |
母子保健法改正により母子保健事業が県から市町村に移管され、 市町村との委託契約による母子訪問事業スタート |
2002年 |
前年「保健婦助産婦看護婦法」が改正され「保健師助産師看護師 法」となったことを受け「社団法人 群馬県助産師会」に改称し 登記 |
2008年 |
第1回「こころを育む総合フォーラム」全国大賞受賞(「いのちの 大切さを伝える助産師出前講座」の活動が受賞対象) |
2009年 |
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2012年 (平成24年4月1日) |
新公益法人制度施行に伴い、公益移行認定を受け「公益社団法人 群馬県助産師会」として登記 |
2014年 |
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2015年 |
第4回 健康寿命を延ばそう!アワード・母子保健分野優良賞受賞 |
2020年 (令和2年11月22日) |
事務所を太田市から前橋市に移転 |
2021年 (令和3年2月11日) |
昔の産婆さんが使っていた往診カバンです